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山岡鉄舟版『武士道』勝部真長 編

Posted in 剣・禅・道 by UBSGW on 2006年3月10日

気分転換にこの本を読みました。
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鉄舟の口述に基づいている点、勝海舟の評が併記されている点で『鉄舟随感録』と似た体裁になっていますが、編者は現代の人です。また、内容も山岡鉄舟に関する類書とは重複していない部分も多く、興味深い本です。

また、編者自身が感じる現代日本の危機的状況についての記述もあり、共感するところが多々ありました。特に金銭崇拝・道徳観の欠如といった点については、既に明治頃から一部の識者の間には危機意識が存在していたとの指摘は興味深いものがありました。

現代の日本には自己の利益追求が無条件に是とされる一方で、利他の心はほとんどまったく顧みられていない感があります。自らの利益を図るためならば他人を出し抜くこと、陥れることすら平気の平左でやってのける輩が少なくないのではないでしょうかね?あるいはそこまで積極的でなくとも、自らの保身のためには他人の犠牲を顧慮しない有象無象はいませんか?

もっとも私自身も”小人”ですが・・・。

最近、新渡戸稲造の『武士道』が注目を集めているようです。良い本だと思いますが、私が読んだ限りでは、論述が理路整然としすぎているきらいがあって今ひとつ心に迫ってくるものがありませんでした。

一方、上記の勝部『武士道』は良くも悪しくも編者の立場・観点がはっきりと示されている分面白く、また興味深く読むことが出来ました。
もし、新渡戸『武士道』が”ピンと来なかった”という向きには、こちらの勝部『武士道』にも目を通してみられては如何かと思います。

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