求道blog

泉鏡花『高野聖』

Posted in 日本文学一般 by UBSGW on 2006年8月6日

表題作の「高野聖」が最も印象的。村医者の令嬢が、洪水で家族を失い白痴の男と共に山中に住み着く。偶然そこを訪れた出家者の見たものは女性の二面性。清らかさと淫らさ。

とはいえ、性描写は皆無。現代的なあけすけな”淫らさ”とは無縁の世界。清楚・可憐な存在であるからこそ漂い出す淫靡さの表現は、ある意味男性的かも。女性作家(たとえば山田詠美)の描く淫靡は、あくまでも女性を真正面から捉える(清楚・可憐なぞという単語は決して使われていないハズ)。もっとも、なんだかお手本をなぞるような白痴的作為や、あからさまで露悪的な言動などには毫も淫靡さを認めていない(と私には思える)点は共通している気がします。

(収録作品)

  • 外科室
  • 星あかり
  • 海の使者
  • 高野聖
  • 眉かくしの霊

最近になって出会い系等々のスパムが急増。知恵絞ってるなぁと思うことはありますが、それだけ。高野聖みたいなエロティシズムとは対極的だなぁとフト思いました・・・。

[amazon asin=’408752034X’ type=’banner’]

広告
Tagged with:

泉鏡花『高野聖』 はコメントを受け付けていません。