求道blog

北方謙三『魂の岸辺』

Posted in 日本文学一般 by UBSGW on 2006年8月9日

まだ読みかけ。
北方謙三といえばハードボイルド小説。ただしこの作品は14歳の少年が主人公。少年が男になっていく過程を描いているという意味では一種のビルドゥンクスロマン(教養小説)とも言えるかも知れません。
私自身はもう少年どころか青年とさえ言えるかどうかいささか怪しい年齢ですが、この作品を読んでいると気持がスッキリしていきます。話の分かる友人と向き合って言葉もなく杯を傾けている時のような心持です。

「約束なんて、破るためにあるんだから」

と言う女への答えが

「俺は、そう思う。約束は約束だってな。怪我したからって、それを忘れるようじゃ、約束の意味がなくなっちまうよ」

まぁ14歳の台詞ではないですね・・・。常に後者が正しいとは言えないとも思います(時・場合・相手によるのかも)。が、それはともかく、同感。
意固地とハードボイルドの境界はかなり微妙なのかもしれませんね。
クドクド書くのは(いや、そもそもこんなブログ書いている事自体)、非ハードボイルド的な気がしますが、この作品がスッと心にはまりこんできたのでつい書いてしまいました。

P.S.今日はこんな言葉もずっと頭に浮んでました。
”失意泰然、得意靄然”

初めて読んだ北方謙三、これからもう少し読んでみます。

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2009年に文庫で再刊
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