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阿部謹也『日本人の歴史意識』

Posted in 歴史カテゴリ by UBSGW on 2006年9月29日

私にとっては些か難解なところもありましたが、随所にハッとさせられる言葉がありました。

  • 日本における「社会」は、明治以後に導入された”近代的社会””世間”という二重構造を持っている。
  • 人間が”個人”としてではなく集合体として観念される” 人間集団の未分化状態 ”は、ヨーロッパではキリスト教の浸透に伴って12世紀に消滅したのに対して日本では ” 世間 ” として現存している。(個人=内面を持つ存在)
  • 欧米人の歴史意識が直線的であるのに対して、日本人の時間意識は円環的である

以上は印象に残ったところを私なりの言葉でメモしたものです。
思うところはいろいろありますが、今日のところはグダグダ書くのはやめておきます。いや、一つだけ書くとすれば、自分自身の身の回りの出来事や一見あたりまえであるかのような種々を自分自身の眼で見据えようとする阿部氏の姿勢にはとても共感を覚えます。いや、おこがましくて共感などとは到底言えないかもしれません。なにせ私の物の見方や考え方は、高校時代に初めて読んだ阿部氏の著作によって身についたようなものですから。なんだか恩師と久しぶりに再会したような気分です。あいかわらず早口で難解でしたが・・・。享年71歳。あまりにも早すぎた死でした。

昨日から今日への時の流れのなかにある自分の一生がそれ自体歴史であるということはみな解っている。・・・(しかし)歴史を自分自身が参加しているドラマだとは思っていない・・・多くの人が好む歴史は観客として眺める歴史(ドラマ)・・・

自分が加わっている時の流れは自分の運命として甘受しなければならないものなのである。

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