求道blog

中村雄二郎『対話的思考』

Posted in 書籍一般 by UBSGW on 2006年10月8日

中村雄二郎をホストとした対談集。スラスラ読み進んでいく、という本ではありませんが面白かったです。なじみのない術語やらが結構たくさん出てきますが、”対談””対話”として読み進めていくとわりとすんなり頭に入ってきました。もしこれがモノローグだったらちょっと読むのが億劫になったかも。ヴォランティアについて話の弾んだ金子郁容との対話、言葉についての富岡多恵子との対話の二篇がとくに印象に残りました。

全然領域の違う人たちなのですが、私も相手の発信している情報を最大限に受け取ろうという気があるので、こちらのレセプターとは違うからといってはね返すということはしないで、できるだけ相手の話を受けとめようとする。それをやったら、少々くたびれましたが結果としてはとても心地よかった。それは自分がヴァルネラブルになるからで、こっちがよほどうまく受けとめるレセプターにならなければ、普通自分が使っている言葉とは違うコンテクストで語られたら、全然わからない。しかし、こちらのレセプターをうまく生かせればつながる。

金子郁容との対話 「人間の強さと弱さ」
思うにヴォランティアとは・・・

  • 物事を主体的に引き受けること。
  • ”それ”への関わりを避けることが出来る状況であるにもかかわらず敢えてそれに自らの意志で関わっていくこと。
  • 敢えて”面倒事”を引き受ける、すなわち「主体的な受苦」である。

そういうことなのかな、と私なりに理解しました。そして、”理解する”ことと”受苦”がいかに遠いものであるかを。

正直なところ私自身はヴォランティア、まったく経験がありません。この本を読みながら私が考えていたことといえば、「義務として課された奉仕活動なんて、受苦というより授苦じゃあないか・・・勤労奉仕と何が違うんだ、まったく」みたいなことでした・・・。

物事に能動的に関わっていくこと。行動すること。
こうして多弁を弄している暇に身体を動かすこと。

それはともかく脳みそを揺すぶられる本ではありました。

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