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メレディス『喜劇論』

Posted in 海外文学一般 by UBSGW on 2006年10月22日

1877年に行われた、「喜劇の観念と喜劇的精神の効用」と題する講演をもとに出版された『喜劇論』。旧字体の漢字で読み辛いといえば読み辛いですが、面白かったです。

読みながらいろいろ考えました。「怒りが湧いたとき、とっさに自分自身を客観視して怒りを笑いに転化するテクニックというか心構えがもし私に備わっていれば、人生もっと豊かになる(なった)だろうに・・・」そういうものを全く持っていないとは思っていませんけれど。怒りの度合が大きいときは駄目ですね、まだまだ。まさに愚かだとしか言いようがありません。仕方がないのでメレディスを読んで笑い飛ばすしかありません・・・。

ところで、メレディスについては情報が少ないようです。wikipedia日本語版には見あたりませんでした。英語版も参照してみましたが、巻末解説に書かれていた以上のことは書かれていませんでした。夏目漱石が彼の著作を愛読していたのは確かなようです。岩波文庫で『エゴイスト』がまだ入手可能のようです。

侮蔑とは喜劇的理知の喜び得ない感情である。それは怠惰な心、独りよがり、偏狭な満足に対する弁解であって、完全に情け深いものでないではないか

我々が愚味を卑しむという時、もしそれが偽りでないなら、我々は頭脳を閉鎖しているのである。喜劇性の知覚に訴えてみると、狂愚の存在する所には、同じく愚かな侮蔑の態度がある。怒りも侮蔑に劣らず愚かである。

風刺の笑いは背中、または顔に加えられた打撃である。喜劇の笑いは個人に向けられないで、比類なく鄭重である。

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コメント / トラックバック2件

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  1. 翻訳blog said, on 2007年5月20日 at 20:54

    一筆書きの技

     ヘスキス・ピアソン(1887-1964)は、コナン・ドイル伝(1943)とオス

  2. 翻訳blog said, on 2008年4月24日 at 0:52

    メレディスとドイル

     サウスノーウッド時代にドイルが特に誇りに思ったのは、ジョージ・メレディス(18


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