求道blog

再び冤罪が明るみに出るのか

Posted in 警察・司法 by UBSGW on 2007年3月19日

つい先日のエントリで、数年前(18年前!)に佐賀県の北方町(現武雄市)で起こった連続殺人事件の控訴審について触れたのだが、そのあとすぐに落合弁護士のブログで明日控訴審判決が出される予定であることを知ったので思うところを書いておこうと思う。

一審で無罪判決が出たものの2005年5月に検察側が控訴して以来まるまる2年近く何の音沙汰もなかったこの事件(地元新聞社が特集記事など組んでいたのかもしれないが寡聞にして知らない)。最近ちょうど富山や鹿児島での冤罪事件が大きくマスコミに取り上げられたこともあってこの事件のことが記憶の隅からよみがえってきた。

  • 「佐賀3女性殺害、19日に控訴審判決」(読売新聞)

時効成立直前に被疑者が逮捕されたのが2002年。別件で逮捕された被疑者が出した殺害を認める旨の上申書が検察側の有力材料だということだけれど、これが控訴審でどのように評価されるのか気になるところ。

元東京地検特捜部長井内顕策氏の佐賀地検検事正就任は、この事件を含む一連の(佐賀の)未解決事件解決のためであるとの新聞記事を以前読んだ記憶がある[註1]が、結果はどうでるのだろうか。

富山や鹿児島の冤罪事件では捜査機関による自白強要など強引な捜査手法が問題とされたが、この北方の事件でもし再び無罪判決が出たならば検察・警察としては頭の痛いこととなるのかもしれない。

これまたつい先日のことだが、今月23日付で富山県警本部長が九州管区警察局総務監察部長に転任するとのこと(これも落合弁護士のブログ経由で知ったいや、これは新聞で見たのが先でした)。

  • もしうまく事が運べば、前任地でミソが付いた警察キャリアは、強引な捜査か否かが問われている類似の事件の控訴審判決を抱える新天地で成果を上げることによってその汚名を濯ぐことが出来るかもしれない。もっとも新監察部長が一地方警察の不始末を明るみに引き出すことで実績を残されるのか、はたまた前任地での経験を生かして警察という組織を守ることによって実績とされるのかは今のところ不明だが。

    いずれにしてもマスコミは明日の判決に向けて取材に追われていることだろう。富山、鹿児島から佐賀と続くのか、それとも捜査機関の体面が守られることになるのか気になるところだ。

    ついでながら、ひとつの事件が有罪になるにしろ無罪になるにしろ、裁判に掛かる期間の長さはそれだけでも被疑者にある種の心理的圧迫感を与えるをあたえるのだろうなあなどと思った次第。

    とまれ、明日いかなる判断が下されるのだろうか。


    と、書いた記事をupする前に控訴審判決「無罪」が出てしまいました。


    [註1]
    昨年(2006年)春頃の西日本新聞朝刊。日付不明。
    【追記】
    井内氏は無罪判決確定後の2007年6月25日付で最高検検事に転任。(その後最高検刑事部長→2009年1月16日付横浜地検検事正へ転任)

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    コメント / トラックバック1件

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    1. 遠方からの手紙 said, on 2007年3月20日 at 13:14

      立場を超えた客観的真理?

       虐殺された人の数をめぐる議論では、たいていの場合、加害者の主張のほうが被害者の主張よりも少ない。これは、死者の数を一つ一つ数えることのできないような場合には、よくあることだ。 かりに死亡者の数がある程度推測できる場合であっても、加害者のほうは「虐殺」…


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