求道blog

崩壊の危機!転じて読書の秋

Posted in 備忘録 by UBSGW on 2007年10月5日

なんだか日本国内では政治的無風状態が続いているようだ。不気味過ぎるほどの静けさ。嵐の前兆なのだろうか。そういえば今日の空気はいつもと微妙に違っていた気がする。生ぬるい、渦を巻く気流。空だけが青かった。
私もまた崩壊の危機を目前にしている。
(改頁)

本の山が崩れそうだ。

読み終えて付箋とタバコの灰にまみれた本が机上にボタ山をなしている。
麓(床)には読みかけたままページを開いて伏せた本が散乱。冊数不明。勘定できず。
書籍はそれ自体がひとつの芸術作品だなどと言いながら、その扱いは魚市場のトロ箱よりひどいありさま。本が泣いている。
読み終えた本はさっさと成仏させてやるとしよう。しかしすぐには無理のようなのでさしあたりリストだけでも作っておくことにした。死亡日時(読了日)は記しておくとなにかと役に立つ。

鷲田清一『じぶん・この不思議な存在』
加藤典洋『村上春樹論集1』
 同  『僕が批評家になったわけ』
荒川洋治『文明時評という感想』
 同  『黙読の山』
前田愛 『成島柳北』
M・ウェーバー『職業としての政治』

荒川氏の舌鋒ならぬ「筆鋒」の鋭さに舌を巻く。いやこれは、おそろしい。

この2週間ほど、このあたりの本を読みつつ、アダム=スミスの国富論とカフカの主要著作という二高峰の登攀に苦しんでいる楽しんでいる。スミスは脇目もふらずにようやく二合目半、カフカ5合目。カフカ山の樹海の中を彷徨っている気がする。『魔の山』よりよほど手強い。おそるべし、カフカ。山頂からの景色はさぞ絶景であろう。それとも絶望が口を開けて待っている?

読書の秋がもうすぐやってくる。

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コメント / トラックバック4件

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  1. Dr. Waterman said, on 2007年10月5日 at 23:46

    確か、森繁久弥が成島柳北は大叔父だと言っていたのですが、前田の本に書いてありますか。また、森繁のお母さんのお母さん(つまり祖母)を捨ててアメリカに逃げた祖父がいるようで、アメリカにいるかもしれない親類を探していましたね。

    MWW

  2. UBSGW said, on 2007年10月6日 at 11:11

    前田本では、柳北に「いわゆる名家の裔で、風流烟花を好む血筋だけを柳北からゆずりうけたらしい」息子(複数)がいたことは記されていますが、「森繁久弥」の名は一度も出てきません。

    本の序盤には柳北日誌の散逸に関連して5頁ほどを割いてあり、そこで幾人か柳北の子孫の名前が登場しますが、全体としてこの本は柳北の「仕事」と「遊び」に焦点が絞られていて、彼の家庭生活に関する記述はほとんどありません。そこに見える名前は、息子復三郎・俊郎、娘飯田のぶ、次女継(つぎ)、十二女梅子の子大島隆一、長女機(はた)の婿養子長田謙吉とその子朝一、
    wikipedia日本語版に森繁の旧姓は菅沼、彼の母の旧姓馬詰とありましたが、それらの姓も見当たりませんでした。
    柳北は正妻二人(重婚ではない)に妾もいたようで、血縁関係はなかなかこみいっているのでしょうか。柳北関係のものとしては初めて手に取ってみた本(なぜか以前から我が家にあったのです)で、私にもまだよくわかりません。

    柳北から成島本家を相続した養子長田謙吉の長男朝一が神戸に居を構え、その死後は落魄して一家離散したともあります。

    ちなみに、大島隆一は伯母(柳北次女)継(つぎ)の別荘の隣に住む串田孫一少年と夏の由比ヶ浜で泳いだなどという記述もありました。

    私の方はいずれ柳北から荷風へと興味がひろがりそうな気配です。

  3. Dr. Waterman said, on 2007年10月6日 at 12:34

    とても丁寧にありがとうございます。今、Wikipedia も覗きました。そこにも大叔父と書いてありましたが、父の叔父さんにあたるということを森繁が自伝で書いているのを読んだことがあります。
    実は、先年亡くなってしまいましたので詳しくは聞けなくなってしまいましたが、森繁と親しいLAの日系人と私が知り合いでたまたま知ったことでもあります。
    今度は荷風ですか。求道士様も昔の日本のほうが住みやすそうですね。MWW

  4. UBSGW said, on 2007年10月7日 at 17:46

    >昔の日本のほうが住みやすそう

    笑笑笑!
    そうかもしれません。しかし私のような人間が生きてゆくには現代でよかったかもしれません。あまり昔に過ぎてはとうに「無礼討ち」にされるか、あるいは過労死していたでしょうね。

    マジメなところを言えば、こうして草深い田舎に住みつつ色々な情報を入手したりコミュニケーションできるような時代に生まれたことを有り難く思う者でもあります。

    私には、時代の変化についていけなかった(ついていこうとしなかった)柳北を持ち上げるつもりはそれほどありませんけれど、二君にまみえず、筋を通す、そういう部分に共感するところはありました。荷風は、どうでしょうね。それについてはまたおいおい書いてみるとします。


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