求道blog

(おちゃらけ)やっつけ大作戦

Posted in 政治 by UBSGW on 2010年3月24日

今日参議院にて外交・防衛に関する集中審議が行われるということを数日前に知って、ちょっとだけ興味津々だった。「普天間基地移設『振り出しに戻る』問題」とか、「そもそも日米同盟どうすんの問題」とか「与党幹事長が中国人民解放軍野戦司令官でした問題」とかいう、世人の興味をひく話題には事欠かないこの外交・安全保障分野は、俗人の生活には毛ほどの関わりすらない話題であるだけになお一層、その他の利害が交錯する内政諸問題に比べて際立った面白さがある。一言お断りしておくと、ここで「面白い」というのは、ブログを書いた後にそれほど気分が悪くならずに済む、という程度の意味であります(なら書かなきゃ言いじゃないか、と言われそうだが、他人の書いたことはすぐに忘れても、自分で書いたことはたいてい覚えておくことができるから書いておくのだ)。なお、本來なら当の国会中継(録画)なり議事録なりを通読して取り上げるべき話題かとも思うが、今日のところはそのへんの報道の一端を切りとる程度でご寛恕願う。もし再びここで取り上げる機会があって、なおかつ不思議と意欲が湧きそして偶々論をまとめることができたなら、その際にはきちんとした形でここに掲載したいと思う。

(今後、新聞その他の記事へのリンクは控えることにしました。その理由は、リンクを張っても当の記事がすぐにリンク切れ(閲覧不能)になるためです。例外として、数年経っても(たぶん)閲覧可能と思われる記事には従来通りリンクを張っておくことにします。それだってアテにはなりませんがね。)

今日夕方の時事通信の報道(*1)には、自民党選出の佐藤正久議員が「『普天間が残ることはないと約束してほしい』と求めたが、首相は『一朝有事が起きたときに、普天間がなくても事が済むのかといった議論も含めてゼロベースで議論をしている』と述べるにとどめた」とある。

*1: 「鳩山首相、敵地攻撃『違憲でない』=参院予算委で集中審議」(時事通信)

佐藤氏は、「PKO派遣部隊の初代隊長」という触れ込みで(自衞隊を定年前に退官して)自民党から出馬した元幹部自衛官であることは広く知られている。そういえば彼が出馬した頃、自民党はこの佐藤氏とか「ヤンキー先生」とやらとか、メディアで多少なりとも顔を売った人物を促成栽培的に次々に担ぎ出していたことも記憶に新しい。今は来夏の参院選に向けて「美人過ぎる市議」とやらなにやら担ぎ出す予定だとかいうことを耳にして、「懲りてないね」と思っているのは私だけではないと思う。
いや、はなしが逸れた。で、その佐藤氏の発言がどのような文脈のなかで為されたのかはあらかじめお断り(というか言い訳を)しておいたとおり(不肖いや無精)わたくし承知致しておらぬけれども、一言で言って合点がいかない。彼が社会民主党員ならともかくとして、自民党選出の国会議員として「普天間が残ることはないと約束してほしい」などと首相(民主党)に求めるとは、一体これ如何なる意図から為すモノデアルカ。

仮にも普天間基地の辺野古移設を決定した自民党員である以上、「あくまでも辺野古への移設を為すべし」と主張するなら首尾一貫しているといえるだろうが、敢えて一歩引いて「(辺野古移設履行が仮に無理でも)普天間へ残さないことを約束すべし」とは、これ「同盟国アメリカ」が辺野古移設の履行を求めていることに鑑みれば一種の裏切りではないのか、と思わないではない。が、実際のところ普天間基地移設問題に関して日本(民主党政権)に残された仕事は敗戦処理以外の何ものでもない。外堀は既に埋め尽くされ、今は内堀を埋め尽くされつつある。佐藤氏の「分かり易い発言」は内堀を埋める一つの小石だ。

これといったあてもないまま今年5月までの決着を公約したものの、県外移設の受け入れ先となるはずの本土各自治体は続々と受け入れ反対を決議し、アメリカは辺野古案の履行を迫り、沖縄は県外移設を悲願とする。そして期限は刻々と迫る。まさに四面楚歌である。当事者であれば本当に「胃が痛く」なって当然だ。死ぬ思いで事態の打開を図ろうと奮闘している人たちには大変申し訳なく思いつつも、「無責任の素人頭」でそれぞれの利害得失を考えてみた。

沖縄・本土・アメリカ・小沢

本土各自治体:受け入れ反対は半分本音半分建前。
米軍基地の受け入れについて密かに色気のある自治体は意外とあると見る(もちろん反対派はいるだろう。しかしこれはたぶん少数派)。財政難にあえぐ各自治体であるからして、結局のところ受け入れの可否はカネ次第。ただし期限を目前に右往左往する政府に対しては綺麗事を並べて「反対」する。そうしておけばいざそのときには値がグンと吊上がるから。日本政府が困れば困るほど優位に立てる。したがって日本政府に助太刀する動機は皆無。

アメリカ:高みの見物
既に合意済みの辺野古案の履行を淡々と要求するだけでOK。県外移設案については我関知せず、なので。あとは「5月決着」を約束した日本政府が言を左右にして言い逃れることを防ぐ手当だけしておく。これも日本政府が困れば困るほど優位に立てる(辺野古合意がある以上既に断然優位ではある)。したがって日本政府に助太刀する動機はこれまた皆無。

沖縄:約束約束約束
工事利権土地利権その他で辺野古移設待望・普天間殘留贊成の人だっているのだろうが、世論の流れから行けば政府の県外移設断念=反民主党気運の爆発。ひいては本土にまでそれが波及する→「それだったら(本土の人間は)県外移設に協力するべきだったではないか!」という正論は当然の如く無視・無力。手前勝手、それが世論というもの。

日本政府(鳩山首相):四面楚歌
県内移設および普天間存続は政権の危機、でも県外移設先もなく、期限も刻々と迫る。打つ手無し。残された仕事は如何にして政権へのダメージを最小限にとどめるか。

番外(小沢幹事長):?
やはりカギはこの人物か。唯一現実的な選択肢を持つキーパースン。
第1案) 知らんぷり作戰:
首相任せでもし県外移設失敗なら首(「首相」とも書く)のすげ替えでひとまずやり過し、沖縄の票は捨てて本土での利権誘導で票をかき集める「本土決戦」。でもたぶん敗戦必死。理由の一つは沖縄の項参照のこと。
第2案) 一蓮托生作戦:
首相と一蓮托生で自ら泥水ひっかぶり存続なり移設なりの決着を図る。失敗すれば無論首相と一蓮托生。当然参院選での敗戦必死。別名「戦艦ヤマト決死の特攻作戦」。

すまん。もう既に何を書いているのか分らなくなった。戯言として聞き流して戴きたい。
いや、わからんよ、どーなるか。そら「期限再延長、でもお高いでっせ作戦」とか、「乾坤一擲日米同盟抛棄ちゃぶだい返し作戦」とか、「へへ、実は移設受け入れてくれるとこありましてん作戦」とかさ、あるかもしれんしね。なにせ「中国人民解放軍の野戦司令官」(*1)を名告った人が政権与党の実権を握っているそうだからね、何があるか、そりゃ分りません。そもそも一蓮托生作戦が奇跡的に成功したところで民主党の参院選敗北という結果は変わらないという見解だってあるが、それについてはまた別の機会に。

だってさ、(その当適否さておき)昨年末に5月決着を公約した時点で勝負は付いてるんだから。なにせ半年足らずで県外移設先が決るはずもないよね。辺野古移設決定までに一体どれだけの時間とどれだけの反対運動があったかを考えればそれは「考えるまでもなく」分ったはずだよ、ね。

言うても詮無きことを扱うにおふざけをもってしたためにこんな始末になってしまったが、担当者のご苦労はお察し申し上げる。
御免。

(ついでに)
「〜すぎる○○」という言葉を耳にする度に、腐ったリンゴをむりやり口につっこまれたような気分になる。美人過ぎるなんてことがあるあるものか。美人はどこまで達しても美人であって美人”過ぎる”なんてえことがあるわきゃない。美人過ぎるつーのはつまるところ「たいして美人でもなし」の言い換えだよ。古来、「過ぎたるは及ばざるが如し」と言うではないか。


(追記:2010/03/24夜)
普天間基地の県外移設は「公約」だったのかという点について、昨年11月の岡田外務大臣の発言は傾聴に値すると思う。

岡田克也外相は4日午後の衆院予算委員会で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題をめぐり、鳩山由紀夫首相らが衆院選直前まで県外移設を主張していたことに関し「政権公約と選挙中の発言はイコールではない。県外、国外への移転が望ましいとの思いはあるが、公約では米軍再編の見直しという表現にとどめた」と述べ、県内移設に理解を求めた

「岡田氏『県外移設公約してない』」(47NEWS: 2009年11月4日)

(追記:2010/04/22)
*1:小沢一郎民主党幹事長が実際に「中国人民解放軍の野戦司令官」と自称したわけではない。ここでは産経新聞の記事の見出し(の一部)をそのまま借用している。誤解無きよう。なお産経の記事も、本文では小沢自身が中国人民解放軍野戦司令官を自称したとは書いていない。

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