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日本版NSCと小役人のヤクニン根性に関するメモ

Posted in 行政 by UBSGW on 2011年1月17日

2010年参院選で敗北したあと閣僚役員入れ替えて「本格」内閣を仕立てて「仮免許」で運転していたことを「告白」したと思いきや、さらに内閣改造で第二次内閣なのだとか。現内閣はいずれ「日本史上に名を残した内閣・首相」となるのは既定路線であるようだけれども、その点について現首相はまだまだ不安が残ってでもいるのか、この度の内閣改造では史上最年少かつ線の細い官房長官兼沖縄担当相を登場させた。どうもそのあたりの人選からして、もしや難問をグダグダにしてだめ押しの自殺点 ((いまは「オウンゴール」と言うことが多いらしい。)) を狙う気なのかな、という気がしないでもないが、「奇兵隊」なだけに奇策を隠しているのであろう、か。
いずれにせよ、山も登るときには目指すところがはっきりしているせいでそうそう予測から外れることはしないもんだが、これが下山となるとどこをどうほっつきはじめるかはまるで予測のしようがない(ましてや役人という野獣とも地縛霊ともつかぬ者共に「こっちのみーずは甘ーまいぞ」「あっちのみーずは苦ーいぞ」と誘惑恫喝されるのではなおさらである)。
いずれにせよ言うても詮無いことではある。

このブログではいままで役人について何度も取り上げて書いているが、これについても(一般論としては)確かに詮無いことであるには違いない。栄光の巨人軍が不滅 ((私は「アンチ巨人」というわけではないがあれになんの興味もないし、つぶれるならさっさとどうぞくらいにしか思わない )) であるのと同じ程度には、役人もまた永遠に不滅である。私としても馬鹿は見ない(見えない)ことにするべく適当な区切りを探してはいるのであるが、なかなかその機会はやってこない。もののついでに言うておくが、このブログで「役人」「ヤクニン」と書くときには必ずしも「公務員一般」を指しているわけではない。いちおう「ある種の公務員」という限定をするべく「役人(ヤクニン)」と書いている、というか自然そのようになる。以下のメモは大猿小猿ならぬ大役人小役人に関するメモである。
なお強調(太字)は引用者によるものであり、筆者に、過去半年 ((「尖閣ビデオ流出」も「警視庁外事情報の持ち出し」も「ウィキリークス騒動」も、いずれもこの報告書が提出された後に立て続けに取り沙汰された出来事であった。 )) の様々な出来事を考え合わせて「あんたたち、ようそんなこと言えまんなぁ」「ほ、皮肉だぁな」という反応を生ぜしめた箇所であり、共感や同意を示すものでは一切ない。
ほんとうは自分の文章として書こうとしたのであるが、ここまで書くのにだいぶん時間がかかってしまったので止した(と言い訳)。

第4章第1節 内閣の安全保障・危機管理体制の基盤整備
1 内閣の安全保障機構の強化
安全保障に関わる判断は総理大臣を中心とした内閣でなされる。内閣において安全保障会議や内閣官房といった安全保障・危機管理を担当する機構(内閣の安全保障機構)は、これまで累次の制度改革を経ている。
まず日本の現行制度では、国会が文民である内閣総理大臣を指名し、内閣総理大臣が内閣を代表して自衛隊の最高指揮監督権を有するとともに、防衛省・自衛隊すべてを適切に指揮監督する防衛大臣を任命するなど、国会、内閣、防衛大臣と様々なレベルでシビリアン・コントロールが制度的に担保されている。
ここで重要なことは、文民指揮監督者が十分な情報と知識をもって指揮監督権を行使できる体制を整備することである。現状では、内閣レベルの会議体である安全保障会議が設置されており、安全保障上の重要問題について、内閣総理大臣を長として関係閣僚が情報を共有し議論をする場として機能している。特に、自衛隊の任務が多様化するにつれ、防衛力整備の問題に加え、自衛隊の活動や各種事態への政府の対処に関する重要事項を審議・決定する頻度が増え、その役割は増大している。また、近年、安全保障問題について緊密に協議するため、少数の関係閣僚による会合が随時開かれ、安全保障会議の機能を補完するようになっている。
次に、危機管理・安全保障政策の司令塔である内閣総理大臣を補佐する組織である内閣官房は、その役割を強化し、有効性を増してきた。内閣危機管理監を中心とする現在の危機管理体制は、これまでの実績を見ても、自然災害、重大事件および事故等の危機に対して有効に機能していると評価できる。また、武力攻撃事態や周辺事態等への対応に関しては、官房長官を委員長とする事態対処専門委員会が置かれ、安全保障会議を補佐する態勢となっている。
こうした基盤に立って、今後取り組むべき課題の一つは、自然災害等の危機への対応とともに、武力攻撃事態のような国家的な緊急事態が発生した際にも、内閣の安全保障機構が十全に機能を発揮するための準備と検証であろう。そのためには、武力攻撃事態や周辺事態、あるいは大規模サイバー攻撃といった事態を想定し、平素から、政府全体としての総合的な演習を定期的に実施することにより、現行態勢の問題点を洗い出すとともに、平時から有事への国としてのシームレスな対応が確保できるよう、所要の改善措置を講じていくべきである。また、こうした演習には、内閣総理大臣と関係閣僚の参加も必要である。どのような制度にしても、それを指導者が使いこなす意思と能力を持つことが最も重要だからである。
もう一つの課題は、内閣の安全保障機構における国家安全保障戦略の策定である。日本の内閣の安全保障機構と米国等の国家安全保障会議(NSC)とを単純に比較することは適切ではないが、両者の大きな違いは、日本の内閣の安全保障機構が、高次元での国家安全保障戦略そのものを策定する態勢になっていないことである。その態勢整備のためには、法改正による機構改革が必要となるケースもあるが、新たな機構にNSCという名称を冠するかどうかは本質的な本質的な問題ではなく、実効性のある制度を整備することが重要である。ただし、米国をはじめとして多くの国がNSCを有していることに鑑み、日本における彼らのカウンターパートがどの部署の誰であるか、いわば「誰に電話をかければよいか」が時に不明になってしまうという通弊は早急に改善されるべきである。内閣の安全保障機構を強化し、そのトップを職務に専念できる一元化した安全保障・危機管理の責任者として対外的にも明確化することが求められる。

2 情報機能の強化
安全保障に関わる政策判断を支える重要な基盤は情報(インテリジェンス)である。内閣における情報機構もまた、累次の制度改革を経て、強化されているが、課題は残っている。まず縦割りの弊害を克服し、政府全体の情報を一元的に集約した上で分析するオール・ソース・アナリシスを強化する必要がある。次に内閣レベルでインテリジェンス・サイクルが効果的に稼働するよう強化することである。情報は、戦略的なニーズに基づき、政策サイド(カスタマー)から発注され、それに応えた情報をカスタマーが受け取り、評価をし、それに基づく政策を行うという形で初めてサイクルが回り始める。つまり、政策サイドの情報関心が示されなければ、情報サイドがたとえどれほど優秀でも独り相撲をとらざるを得ない。政策サイドと情報サイドの間で情報関心について意見交換を行うことにより、インテリジェンス・サイクルを機能させなければならない。
その場合、内閣における情報のカスタマーは、内閣総理大臣をはじめとする官邸の幹部のみに限定されない。上述のように、内閣の安全保障機構が安全保障戦略を策定する役割を果たすことで、同機構が情報のカスタマーとして効果的に機能できる。政策サイドと情報サイドが平素から互いを鍛え合う取り組みを地道に継続することこそ、日本の安全保障・危機管理体制の発展につながる。政策サイドと情報サイドの改革は、まさに車の両輪である。ただし、「情報の政治化」を防ぐため、政策サイドと情報サイドの分離についても注意を払わなければならない。
また、これまで実施されてきた様々なタイプの情報収集に加え、日本が今後、特に力を入れるべき領域として、宇宙やサイバー空間の状況監視、対外人的情報収集(ヒューミント)などが指摘される。日本としては、これらの情報収集・分析能力の強化に取り組むとともに、中長期的に安全保障を目的とした衛星システムの整備に努める必要がある。また、デュアル・ユース技術を利活用して、陸域・海域観測衛星、海洋探査、地理空間情報システムを整備し、日本とその周辺における海洋監視能力を向上させる必要がある。これら日本が独自に収集した情報を適切に保護するためにも省庁間における秘区分および取扱手続の共通化など、政府横断的な取り組みとして情報保全の強化を一層進めるべきである。なお、情報保全の強化とともに適切な文書管理にも配慮する必要がある。
また、今日の世界で、日本だけで安全保障上の課題に取り組むことは不可能である。インテリジェンスの分野で日本のパートナーを増やし、他国との情報協力を進めるためにも、情報保全機能を強化して日本に対する信頼を増進しなければならない。こうした情報保全の強化の取り組みに法的基盤を与えるため、秘密保護法制が必要である

新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会報告書「新たな時代における日本の安全保障と防衛力の将来構想」(2010年8月)

佐賀県警が、2009年2月から約1年半、見掛け上の事故件数を減らす目的で、軽微な人身事故計1033件を統計に上げず、過少に計上していたことが13日、分かった。当時の交通部長ら県警交通部が決定し、各警察署にも報告に上げないよう部長名で口頭や文書で指示しており、組織ぐるみで改ざんしていた。
 同日付で、当時交通企画課長だった松尾正博交通部長ら幹部5人を内規に基づき本部長注意や指導などとした。当時の本部長は警察庁長官注意とした。
 県警によると、統計から省いていたのは、09年2月14日から昨年6月8日までの間。駐車場や私有地など道路以外で起きた人身事故と、発生当初は物損事故として扱っていたが、その後に当事者からけがの申し出があり人身事故になった軽微なケースを外していた。
 09年は、人身事故の発生件数を8548件とするところを786件少ない7762件と過少計上。この措置で、発生件数は対前年比では192件(2・2%減)しか減っていなかったのに、978件(11・2%減)も減っていたように改ざんしていた。
■課題「事故の抑制」の成果挙がらず…
 県警監察課などによると、県警は09年の重点課題の一つに「人身事故の抑制」を掲げた。しかし1月に事故が多発し成果が挙がらなかったため、2月上旬に当時の交通部長ら交通部の幹部が抑制策を検討。軽微な人身事故は統計から外すように決めた。本部長には報告しなかったという。
 その後も、この統計方法を継続していたが、昨年3月以降に交通部内で再検討し、「運用を誤っていた」として6月8日に本部長に報告。翌9日に正しい運用に戻すよう各署に伝達した。
 同課によると、公表が半年後になったのは、「期間中の人身事故を精査したり、関係者への聞きとりなど内部調査に時間がかかったため」としている。統計から外していた人身事故の捜査と行政処分ははすべて適正に行われたという。
 鈴木三男県警本部長は「交通統計に対する信頼を損なったことは遺憾であり、誠に申し訳ない。再発防止に万全を期したい」とのコメントを出した。
■警察庁が事故件数を訂正 
 警察庁は13日、2009年1年間の全国の交通事故統計を訂正した。佐賀県警の過少計上に伴う措置で、事故件数は786件増の73万7474件、負傷者数は993人増の91万1108人。
■改ざん方針、前年の死亡事故増加率ワーストが影響か
 改ざんが始まった2009年の前年は、佐賀県内の死亡事故増加率が全国ワーストになった年。汚名返上に本部長以下、交通部幹部は躍起になっていた。「本部長がとにかく人身事故件数を減らすよう厳命した。交通部長を含め、幹部は変な形で対応してしまった」と語る県警関係者もおり、縦社会がより強い警察組織の中で、トップの指示に応える苦肉の策として改ざん方針が決まったとの見方もある。
 ある警察官は「2009年の重点項目として『人身事故の総量抑止』が掲げられた。当時の本部長は、部長など最高幹部を毎日のように呼び出し、厳しい言葉を浴びせていた」という。
 県内の2008年の交通事故件数は、死者数が前年比36%増の68人で、増加率は全国ワーストだった。人身事故件数は8740件で前年から166件減っていたが、死者数の急増は不名誉な数字で、事故抑止が09年の命題だった。
 改ざん方針は各警察署にも伝えられ、現場からは不信や疑問、不満の声も上がったという。警察官は「トップからの圧力があったとはいえ、交通部がプライドを捨てて最悪の手段を講じてしまったのは情けなく、悔しい」と語る。
 なぜ、交通統計の改ざんに手を染めてしまったのか。別の警察官は「死亡事故件数の改ざんはとてもできないが、発生時は物損事故として処理しながら時間がたって身体の異常を訴えてくるケースは結構ある。そうした事故の処理だから(改ざんを)やりやすい面があったのではないか」と話した。
2011年01月14日更新

「佐賀県警、人身事故件数改ざん 1033件過少計上」(佐賀新聞:2011年1月14日)

(2011年1月18日一部改稿)

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